ダンボール授乳室はなぜ炎上したか?わかりやすく解説【体感治安の悪化】

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ダンボール授乳室が話題です。

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島根県松江市の道の駅「秋鹿なぎさ公園」にダンボール素材でできた授乳室が寄贈されました。

かねてより授乳室の需要がありましたが、予算が取れず困っていたところに、安価の授乳室の寄贈という、まさに喜ばしい話なのですが、これに対して一部の女性から反発が上がっています。

この記事ではこの女性の反応の理由についてわかりやすく解説します。

ダンボール授乳室は性犯罪に繋がりやすい?

炎上するダンボール授乳室

ダンボール授乳室が炎上した理由を端的に伝えると「性犯罪に繋がりやすいから」です。

一部の女性の言い分では、カーテンだけで鍵も付いておらず、上部も蓋がない状態で、こんなわかりやすい場所にでかでかと置かれていることが、防犯上良くないということのようです。

調べると授乳室のカーテンを開ける迷惑行為は0ではないようです。なので、女性側の指摘には考慮の余地があります。

実は一般的な授乳室の問題点でもある

ただし、上記の性犯罪のリスクは「カーテンだけで鍵がないこと」「上が空いていること」「設置場所が良くないこと」によるものであり、ダンボール素材特有のリスクではないことに注意が必要です。

現在一般的に設置されている授乳室はカーテンのみのものも多く、これに関しては授乳室全体の問題です。上部が開いていることに関しても同様です。

ちなみに上部に関しては、半透明のパネルを設置するとして対策されています。

また、設置場所に関してはこちらの動画を見る限り問題ないように思えます。おそらく、ダンボール授乳室の全体像をわかりやすく伝えるために撮った写真が誤解され広まっているのでしょう。そもそも軽めの段ボール素材ですから、置き場所が悪ければいつでも変えることができるという点も忘れてはいけません。

なぜダンボール授乳室は「ないほうがマシ」と言われるのか

なぜダンボール授乳室をなくそうとするのか

以上のことから、ダンボール授乳室に関する懸念は一定の正当性がある一方で、それはダンボール授乳室の問題だけではなく、順次対策もされていることがわかります。

そもそも、件のダンボール授乳室は女性全員が絶対に使用しなければならないようなものではありません。現在子育て中で、かつ道の駅に寄っていて、ちょうどその時に授乳の必要ができてしまったという、非常に限定的な条件でのみ使用されるものです。

そのような特殊な状況下において、本来であれば「あればちょっと嬉しい」という程度のものであるダンボール授乳室ですが、SNSでは「ないほうがマシ」とまで言われています。

なぜそうなるのか? この現象は「体感治安の悪化」で説明できます。

「体感治安」とは?

体感治安とは、社会を構成する人々が主観的に感じる治安情勢のこと。

https://ja.wikipedia.org/wiki/体感治安

ニュースなどで凶悪な殺人事件が起こると、それは今までも定期的に起こっていた犯罪の一つに過ぎないのに、「最近治安が悪くなった」と感じます。

たまに海外好きのフェミニストの方が、海外に比べて日本の性犯罪が多いことを嘆いていますが、実際は日本は性犯罪はおろか殺人や強盗などといった犯罪すらもかなり少ない国です。

これも体感治安の悪化が理由で、おそらく日常的に日本の犯罪のニュースなどを見ていることが原因です。

悪いニュースを聞くと無限に体感治安が悪化する

では体感治安はどのように悪化するのかというと、減点方式で悪化していきます。

最初の体感治安が0だとすると、そこから悪いニュースを見るたびに-1されていきます。一度悪化したら滅多に元に戻りません。毎日犯罪のニュースを目にすればするほど、無限に悪化してきます。

これが理解できると、なぜダンボール授乳室が炎上するのかがわかります。

性犯罪のリスク = 体感治安の悪化

確かにダンボール授乳室は特殊な条件下でしか使用しませんが、そこに少なからず犯罪のリスクがあることは否めません。

たとえばAさんの体感治安が0だとします。そこに「ダンボール授乳室」という「犯罪リスク」を孕んだ-1のニュースが飛び込んできます。

この時点でAさんの認識では体感治安が-1に悪化し「これを放置するとさらに治安が悪くなる!」「女性が性犯罪に巻き込まれやすくなる!」と考えます。

本来ダンボール授乳室は多くの女性にとって関係ないどころか、あっても困らない。むしろあるとちょっと嬉しいものであるにも関わらず、このわずかな犯罪リスクが「社会全体の体感治安」を悪化させるのです。仮に自分が使用しなくても、社会的な治安の悪化は身の危険を感じさせます。

だから、こんなものを放置していたら女性被害者が増加してしまう!ということで、一部の女性が騒いでいるということです。

ダンボール授乳室中止で喜ぶフェミニストの思考回路

実はダンボール授乳室の見送りが発表されたことによる喜びの声が、少なからずあります。これも、「-1のリスクがなくなったことで、体感治安が改善したから喜んでいる」と考えれば、そう不自然なことではありません。

こちらの記事では、島根の丸山知事が「100点じゃないから供用すべきじゃないっていうのは間違った考え方です。」と述べていますが、おそらくこの理屈は通じないと思います。

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丸山知事含む多くの方にとって、100点中60点のダンボール授乳室は、+60点の加点になりますが、一部の女性にとっては-40点の減点なのです。彼女たちはそういう世界観で生きているため、仕方ありません。

これでなぜ炎上しているのか、ご理解いただけたと思います。

体感治安に踊らされないように気をつけよう

もちろん、実際はこれに加えてプライドの高い方々の「ダンボールという字面の安っぽさ」や、フェミニストの「男性を叩きたい」という思惑が加わるので、体感治安だけが炎上の原因全てではありません。

ただ、なぜ「こんな授乳室ならないほうがいい」という考えになるのかは、この「体感治安」で説明できます。

我々も皆、体感治安という感覚は持っていますから、それに振り回されないように気をつけたいですね。

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